2017/06/10 00:00 .

ヌーベル・エロイーズ 読了

魅惑のパレ・ロワイヤル(2)を、まとめてピクシブにアップしました。
マンガスタイル。

よろしければどうぞ。(≧▽≦)




でもわたしの頭ん中は今、ヌーベル・エロイーズとルソーでいっぱいなので、
もうね、長文語る。

全部吐き出さないと、自分の中で他の事が考えられないのじゃーー!!
絵も描かずに、語るじょーーーーーー!!!!



【ヌーベル・エロイーズ あらすじまとめ】

1巻:サン・プル―とジュリの初恋。とにかくサン・プルーが盛り上がる。
2巻:周囲が二人を引き離す。シアワセな自殺願望。友人らが必死に救う。
3巻:ジュリは30歳も上の父親の親友と結婚させられるが、穏やかで幸福に満ちた家庭を築く。6年後、再会したサン・プルーは友人として家族ぐるみの付き合いをする。都市の生活批判と田園生活理想論など。
4巻:元恋人と築く新しい友情について。全てはうまく行っていたが、ジュリの突然の死で終わる。



【CAST】
サン・プルー(1巻では20歳前後。4巻では30代前半)
ジュリ(1巻では16歳くらい。4巻は28歳くらい。)

クレール (従姉妹。ジュリの鏡のような存在。)

ジュリぱぱ
ジュリまま
ヴォルマール氏 (ジュリの夫。50代後半)
エドワード卿 (サン・プルーの友人で恩人)




ベルばら原作だと、可哀想な二人…泣ける…って感じだったけど、
今、読み終わったわたしの印象はだいぶ違うかな。

恋が、死で昇華するロミジュリ的悲劇、というよりは
なんかこう、生活の中で昇華させよう、が主題な感じ。

例えば、失恋が創作に繋がる芸術家とかがそうかもしんない。
でも、芸術家じゃないときは…?
そのうねるような情熱を、何に転化すればいい…?



結ばれない恋の理由は山ほどあるだろうけど、
尊敬すべき恋人と結婚できない事が分かった時、彼らはどうするのか。

別れて二度と会わないのか、
いっそ官能や負の感情を捨て、敬愛しつつ親密な友情を育てるか…。




…そんな事できるのかな?
できるかどうかは分からないけど、確かにできれば美しいし素晴らしい。

それにトライしているのが、
物語の中のジュリ、ヴォルマール氏、サン・プルー、
そして作者のルソー。ルソーは実生活でトライしてたwww。
一応その時は官能に勝った。


どう行動すべきなのか、価値観として、卑怯者ではなく、薄暗い情熱でもなく、
隣人の尊敬に値する、神に恥じない行動とは何かを、
ひたすら考える考える考える…。


男女あるいは夫婦のあり方、あるいは男女の友情とは
理想とは、現実とは、こういうものではないか、と
ルソーが考え紡ぐのを、ひたすら浴びていくのは、ある意味心地よい。




でもね、訳者は最後の解説で言ってるけど、
もう古い小説(時代遅れだよね)って。1961年時点で既に。
まぁそれも感じる。

フツーの小説とはだいぶ違うよね。
18世紀にベストセラーだったのかぁ、どこが萌えポイント?とか思ったりした。
でも、やっぱ最後まで読んでよかったなー。




4巻ラストの内容。

ジュリちゃんは、子どもを助けようとして湖に落ちた。
二人とも助かったけど、ジュリちゃんはその日から体調を崩して、
1週間後くらいに亡くなった。

病床に伏せるジュリは死期を悟って牧師に語る。

ジュリはなんとシアワセに生きてきたことでしょう!
後は苦しみを受け入れ、死ぬだけなのです、
こうして皆に愛されて死ねることは、なんとシアワセなことなのでしょう?!

こんな感じ。
最後の最後まで家族や友人みんなに囲まれ、愛し愛されて、
気高く生きて、息を引き取った。



ジュリのかけがえのない伴侶として、傷ついた彼女を受け入れずっと支えてきた、
冷静で賢く愛情深い、老ヴォルマール氏は、


死ぬのは怖くない、むしろ望んでいるのです、的な言葉に
いきなり不安になる。


死ぬのを望んでいる…、
わたしを置いて去ることを、喜んでいるのですか?
わたしとの結婚を後悔しているのですか?


最後の最後で愛する人を失う恐ろしさで、
この完璧理想超人な夫が初めて見せる動揺。


(本当は、彼との結婚を望んでいたのですか?)


言わない。




サン・プルーはその時外国にいた。

手紙が来る、『奥様はもうダメです』
手紙が来る、『妻は亡くなりました』
手紙が来る、『葬儀の様子です…』。

サン・プルーのリアクションは描かれない。



悲嘆にくれたヴォルマール氏が、ジュリの死までの数日を記した手紙と、
同封されたジュリの手紙、
最後にクレールちゃんから来た手紙の内容で終わる。

ジュリちゃんの手紙には、
『クレールもあなたもお互いに好意を持ってるのだから、二人は結婚すべきだわ。
一人でいてはダメ、独身でいてはダメ。
官能を恐れて、何も欲しがらない、
望まないことを理想とするのはダメです。』って書いてある。


でもラストは
『徳は地上でこそわたくしたちを隔てましたけれど、
 永遠の住み家では、わたしたちを結び合わせてくれましょう。
 わたくしはこの楽しい期待をもって死んでゆきます。
 罪にならないで、いつまでもあなたを愛する権利を、
 そしてもう一度、
 あなたを愛しますと言う権利を、
 この命と引き換えに、贖えるのを深く喜びつつ』


これは原文まま。
…この『愛してる』が、何を意味してるのか…。



茫然としちゃうね。





ジュリがサン・プルー宛の手紙を、ヴォルマール氏に託したのは、
死の前日。

『ヴォルマール、あなたとの結婚を後悔したことなんかないわ、
あなたはわたしにとてとても大切な人だった。
わたしに穏やかに正しい道を示してくれた…』


悲しむヴォルマールをいたわりながら、語るジュリ。




鏡のような二人、半身を失って狂乱するクレールが実に哀れである。
最後の手紙はクレールからサン・プルーへ。

『ジュリはそう勧めたけど、あなたと結婚はしません。
ジュリのような素晴らしい女性に愛された人が、
他の女に愛を告げるなんて許せない、軽蔑しますわ。』


要約すると、

会いたい、ツラいの、支えて、昔好きだったわ、今も好きよ、
でもわたしに愛を告げるのは許さない、
わたしに愛を告げたら撤回させない、
ジュリの子と夫を支えて、一緒に住みましょう、
早くジュリと同じ墓に入りたい…


分裂気味のクレールちゃん。複雑すぎる。




サン・プルーはどうなったんだろう?





解説に、ルソーの『告白』からの引用がある。
元の文章長ったらしいので、要約で。

『わたしは春を謳歌する前に歳をとってしまった
 …ツライ事ばっかりあったなぁ。
 せめて若い時の想い出に浸りたい。』

40代ルソーは、恋をしたかった。

でももう恋にトキメク年じゃない、それは分ってるんだ、相手もいないし、
それに僕には妻もいるから、
恋がしたいからって、家庭を壊すのはイケナイ事なんだーーーっっって感じで、
せめて夢を、現実を慰めるために、甘美な空想をしよう。

『ジュリ、理想の女性ジュリよ、わたしのジュリ…。』


40代男から生まれる、青年より青い感情を、書き留めていくルソー。


『恥ずかしさで一杯になりながらも、
どうしてもこの甘美な夢想が棄てきれず、
発表するかどうかは後で考えればいい問題だと、
自分に言い聞かせ、
辛うじて心を休めていた』



あぁ、なんか、親近感が…。(;´Д`)



スタートは、夢の詰まった恋愛小説だったんだけど、
途中からルソーが実生活で恋をしちゃって、
『恋愛の情熱と狂気、負の感情を昇華し、
 人として生活者として、いかに生きるべきか』というテーマに変更になったみたい。

ジュリのような夫人を好きになり、
その人は親友の愛人だったので、一線は越えずに頑張って、
3人は友情を壊さず、良き関係を長く育んだ。


サン・プルーの話は終わりだけど、
ルソー…、これは『告白』読んでみたくなるわー。
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ルソーの本は読んだことないけど
以前やはりTVの教養番組で「告白」取り上げてて・・・
その私生活にひいてしまった。

理想と現実の乖離…( ゚Д゚)
ピクシブ拝見しました!
セリフとか分かりやすくなってて読みごたえ充分!(*'▽')♡
(またしても連投!学習しないワタシ)
『告白』、読むとルソーに幻滅する本だって言われてるみたいだよ!(≧▽≦)
幻滅させてもらおうかな!

読み応え…あるかなぁ?だといいなぁ。話は分かりやすいというか、他愛もないというか。毎日ドキドキしながら一コマずつ読んでくれた人に申し訳ないくらいだよ!8pなんか読むのぱぱっって感じだよねー。さらに短く感じる見開き4pにするか迷ってしまった~~。むむむん。(´・ω・`)